【水上拷伸】
(すいじょう たぐりのび)

泳者:箕輪高史(仮名)
平成15年11月9日日本泳法競技会(東京都水泳協会)
於東京辰巳国際水泳場



約束事
「游方真」で伸びた後、差手を体前方に掻いて戻す。差手を掻くとき、足をもう一度あおる。
綱を手繰るように速く泳ぐ。
動作上の留意点
姿勢
・「游方真」に近いが、少し伏せ気味となる。
足脚
・「游方真」で伸びた後、差手を体前方に掻くときも煽り足を使い、左右の手を掻く度にあおり、伸び合せる。
また、あおり越してもよい。
手腕
・「游方真」で伸びた後、差手を体前方に掻くと同時に、すでに掻き終わっている掻手を、からだに近く耳下に戻す。
あたかも綱をたぐるような動作となる。
ポイント
@からだと水面とのなす角度が常に一定であること。
Aリズムよく、そしてスピードがあること。

[神傳流游書]

 此の伸方は常の游方の如く右の髪をつけ体を三角になし、手足を遣ひ伸びたる時の意は常の游方なり。右手を掻き取る時左手を体に沿へて胸の方へ納む。その時足を遣ふ可し。

左右の手足かはるがはる遣ひ伸び行く様連続して縄等をたぐる如く見えて伸び行く故に拷伸と云ふなり。

身体手足共先を掛けて水に逆う心なく游ぐべし。急流をしのぎ渡るに徳あり。

水中にても此伸方を致すと云ふ教へあれども強ひて徳なし。

行間から抽出されるキーワード

常の游方と同様右髪を浸け、水平面と体の面が三角になるよう伏せる。
「常の游方」で伸び、右手(先手)を掻く時、左手を体に沿って胸に、同時に足を使う。

左右の手足の動きが連続して縄をたぐる様に見えるので拷伸という。

先(せん)を掛けるが、水に逆らわない。
急流を凌ぎ渡るのに利あり
潜水に使うという教え有るが格別の利はない



戻る



Copyright (C) T.Kodama 2003 All rights reserved Since2003/07/12.