[神傳流游書]
此の伸方は真の游方にて伸びたる時右の手を体に添へて左の方へ強く掻き流して二段に伸びるなり、右手を掻き取る時兎角足に色付くものなれば、聊も外にさはらぬ様に掻き取るべし。前にも云ひし如くあまり伸びの詰るまで伸び行きては後の仕掛けを致すに不都合なる処あれば、3分の伸びは後の伸びへ譲る様に先を掛けて後を繰り出す様にすべし。心体共に正しく游ぐべし。然しながら常の游方能く調ひたるものに非されば別して此の業は調はぬなり。我として自ら癖方を試むるには至極宜しき業なれば毎々此の業をして試み知るべし。常に游方の水入と唱へしは此の二段伸を用ゆるなり。
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「真」で伸びてから右手(先手)を体に添えて強く掻き流す(=二段)。
二段目「色」付きがち(足が動く)
他の部分へ影響せぬよう掻くこと
伸びすぎると次の仕掛けに障る
伸びは3分残し先(せん)をかける
心身ともに正しく漕ぐこと
「常の游方」が調っていなければ、とくに二段伸は困難。
(従って)「游方」を自ら試すのに好適。「游方」で潜水する時は二段伸を使う
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